「タッチでGo!新幹線」の使い方
東北・上越・北陸新幹線のICカード乗車サービスが「タッチでGo!新幹線」です。Suica、PASMO、TOICA、ICOCAといった交通系ICカード乗車券で、JR東日本エリアの新幹線自由席に、事前にきっぷを購入せず乗車できます。
事前に登録が必要ですが、年会費などは必要なく、交通系ICカードがあれば誰でも利用できます。ここでは、タッチでGo!新幹線の利用法、メリット、デメリットについて、わかりやすく解説します。
タッチでGo!新幹線でできること
最初に、タッチでGo!新幹線でできることをまとめてみましょう。以下の通りです。
- Suica、PASMOなど交通系ICカードでチケットレス乗車が可能。
- 東北・上越・北陸新幹線の自由席に乗車できる。
- 山形、秋田、東北新幹線盛岡以北では指定席の空席に乗車できる。
- 乗車前に予約やきっぷの購入などは不要。
「タッチでGo!新幹線」の利用方法
「タッチでGo!新幹線」を利用する場合、最初に、駅の自動券売機で利用開始登録をします。ご自身がもっているSuicaなどのICカード乗車券を、「タッチでGo!新幹線で使う」と、登録するものです。首都圏のSuicaエリア内に設置されている自動券売機で登録できます。
登録後、利用する際には、Suicaなどに十分な金額をチャージしておきましょう。「タッチでGo!新幹線」の価格は、区間によっては約1万円以上かかることもありますので、事前に料金をお確かめください。新幹線改札口では、オートチャージされません。
十分な金額がチャージされていることを確認して、新幹線改札口にSuicaなどのICカード乗車券をタッチすれば、新幹線にそのまま乗車できます。特急券などのきっぷを事前にいちいち購入する必要はありません。利用できるのは自由席だけです。指定席、グリーン席に乗車した場合、別途、運賃・料金を請求されます。
新幹線を降りたら、そのまま新幹線の自動改札機にタッチして外に出ます。タッチした際に所定の料金が引かれます。
「タッチでGo!新幹線」は、JR東日本だけのサービスで、JR東海などでは使えません。そのため、東海道新幹線では利用できません。
「タッチでGo!新幹線」の利用エリア
「タッチでGo!新幹線」の利用エリアは、以下の通りです。
- 東北新幹線 東京~盛岡間、盛岡~新青森間
- 秋田新幹線 盛岡~秋田間
- 山形新幹線 福島~新庄間
- 上越新幹線 東京~新潟間、東京~ガーラ湯沢間
- 北陸新幹線 東京~上越妙高間
ただし、盛岡駅をまたがって乗車する場合、大宮駅で東北新幹線と上越新幹線を乗り継ぐ場合、高崎駅で上越新幹線と北陸新幹線を乗り継ぐ場合、福島駅で東北新幹線と山形新幹線をまたがって乗車する場合などは利用できません。山形新幹線は福島~新庄間の、秋田新幹線は盛岡~秋田間の新幹線停車駅相互間完結でのみ利用可能です。
全車指定席の「はやぶさ号」「はやて号」「かがやき号」「こまち号」「つばさ号」は、利用できません。ただし、盛岡~新青森、盛岡~秋田、福島~新庄の駅相互完結で利用する場合は、これらの列車の普通車指定席車両の空席を利用できます。
このため、基本的には自由席を連結している列車での利用が基本になります。東京から山形、秋田新幹線や、東北新幹線の青森エリアまで使うのには適しません。
タッチでGo!新幹線で利用できるICカード
利用できる交通系ICカード乗車券は、以下の通りです。
kitaca、PASMO、Suica、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCA、モバイルSuica
タッチでGo!新幹線の料金
タッチでGo!新幹線の料金は、所定の運賃+自由席特急料金です。紙のきっぷを買うのと同じです。新幹線駅相互間で計算し、在来線に連続して乗車する場合にも運賃通算はしません。
「タッチでGo!新幹線」利用のメリット
きっぷを買わずに新幹線に乗れる
「タッチでGo!新幹線」の最大のメリットは、事前にきっぷを買わずに新幹線に乗車できることです。駅の窓口に並ぶ必要はありませんし、インターネットで特急券を買う必要もありません。
事前登録を一度済ませてしまえば、そのへんの電車に乗るように、新幹線に乗れてしまいます。これは便利です。
遅延時の払い戻し手続きが不要
乗車した列車で2時間以上の遅延が発生した場合は、新幹線停車駅の新幹線自動改札機から出場する際に、利用区間の「タッチでGo!新幹線」の価格のうち、運賃相当額のみをICカード残額から精算します。これによって、新幹線特急料金が払い戻されることになります。別途、払い戻し手続きは不要です。
タッチでGo!新幹線利用のデメリット
高くなることがある
「タッチでGo!新幹線」の価格は、新幹線駅相互間でのみ設定されています。東京駅~宇都宮駅、上野駅~熊谷駅といった形です。新幹線のない在来線駅(新宿駅など)から新幹線駅までは、別途運賃がかかり、通算されません。
そのため、新幹線駅相互間(東京駅から宇都宮駅、熊谷駅など)に乗車する場合は同じか安いですが、新幹線駅以外から連続して乗車すると、紙のきっぷより高くなる場合があります(安くなる場合もあります)。
紙のきっぷで新幹線に乗る場合に注意が必要
利用登録済みのIC乗車券で在来線に乗って新幹線駅までやって来て、乗り換えで紙のきっぷで新幹線に乗る場合は、少し注意が必要です。
在来線から新幹線への乗換改札機に、必ず新幹線のきっぷを先に投入してから、ICカードをタッチしてください。新幹線のきっぷを投入しないでICカードを新幹線自動改札機にタッチした場合は、「タッチでGo!新幹線」利用として取り扱われてしまいます。