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「新幹線eチケット」の基礎知識

東北・上越・北陸・北海道・秋田・山形新幹線のインターネット予約サービスが「新幹線eチケット」です。Suica、PASMO、Kitaca、ICOCAといった交通系ICカードで新幹線に乗車できます。会員制サービスですが、入会金や年会費などは必要なく、クレジットカードがあれば誰でも利用できます。

ここでは、新幹線eチケットの利用法、メリット、デメリットについて、わかりやすく解説します。

新幹線eチケットでできること

最初に、新幹線eチケットでできることをまとめてみましょう。以下の通りです。

  • パソコンやスマホで新幹線の指定席が予約可能。
  • 交通系ICカードを使ったチケットレス乗車が可能。
  • 好きな座席を自分で選ぶことが可能 。
  • 予約後、何度でも別の列車に変更可能。
  • 新幹線指定席の割引を受けられる。
  • 複数人で利用できる。

新幹線eチケットの使い方

新幹線eチケットは、JR東日本・北海道のインターネット予約サービス「えきねっと」のサービスです。利用するには「えきねっと」の会員登録が必要です(無料)。会員登録は、クレジットカード情報と個人情報を入力するだけです。

北陸新幹線に関してはJR西日本のインターネット予約サービス「e5489」でも利用できます。その場合は、「e5489」の会員登録が必要です。

チケットレスサービスを使いたい場合は、手持ちの交通系ICカード番号も登録します。使用できるICカードは、Kitaca、PASMO、Suica、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCAの10種類です。モバイルSuicaも利用できます。チケットレスサービスを利用しない場合は、ICカード登録は必要ありません。

チケットレスサービスを利用する場合は、乗車当日、改札口に登録した交通系ICカードをかざすだけです。

チケットレスサービスを利用しない場合は、当日までにJR東日本・JR北海道・JR西日本(北陸新幹線のみ)の指定席券売機や駅窓口で紙のチケットを受け取ります。受け取りには登録したクレジットカードが必要です。紙のきっぷ受け取り後は、そのきっぷで改札口を抜け新幹線に乗車します。

最大6名までの複数人で利用することが可能です。

新幹線eチケットで購入できるチケット

新幹線eチケットで購入できるチケットは、乗車券・料金券が一体となったチケットで、新幹線各駅相互間のみに設定があります。東京駅~仙台駅といった設定はありますが、有楽町駅~仙台駅といった設定はありません。この場合、有楽町駅~東京駅間は別運賃が必要です。

新幹線eチケットの価格は、指定席の場合、通常運賃・料金の合計額から一律200円引きです。繁忙期・通常期・閑散期の区分もあります。自由席は、通常の運賃・料金の合計額と同額です。

そのほか、「トクだ値」や「トクだ値14」といった割引チケットを購入できます。

新幹線eチケットの注意点

新幹線eチケットそのものは「割引きっぷ」ではありません。価格は、通常のきっぷとほぼ同じです。指定席・グリーン席価格は、通常価格より200円安く設定されていますが、自由席は通常価格と同額です。

新幹線eチケットでは特定都区市内駅制度が適用されず、新幹線駅相互の間の利用しかできません。それ以外の区間へ乗り越す場合には、別途乗車券が必要です。そのため、通常の紙のきっぷより値段が高くなることもあります

たとえば、東京では「東京駅」「上野駅」でしか利用できず、「新宿駅」から乗り降りする場合は、別途「東京−新宿」または「上野−新宿」の運賃がかかります。

通常の新幹線チケットでは、東京駅も上野駅も新宿駅も同価格で乗り降りできますので、その点は新幹線eチケットは不利になります。

運賃面を別にすれば、乗車駅でICカードをタッチし、新幹線改札もICカードで抜けて、降車駅までICカードだけで利用できます。その点はとても便利です。

新幹線eチケットには閑散期や繁忙期の区別があります。これは通常のきっぷと同じです。

予約したチケットの変更は、原則として自由です。通常のきっぷでは変更は1回までという制約がありますが、スマートEXではそれはありません(ただし、チケットレス乗車をする場合か、紙のきっぷを受け取る前に限る)。

新幹線eチケットで購入できるお得なきっぷ

新幹線eチケットでは、以下のようなお得なきっぷを購入できます。

トクだ値

「トクだ値」は、新幹線eチケット専用の格安チケットです。東北・上越・北陸・北海道・秋田・山形の各新幹線の主要区間に設定があり、列車種別などにより値段は変わります。「トクだ値1」「トクだ値14」「トクだ値スペシャル21」といったバリエーションがあり、だいたい5〜50%程度の割引率に設定されています。トクだ値は、新幹線eチケットで予約、決済し、チケットレスまたは紙のきっぷを受け取って乗車します。

トクだ値についてもっと詳しく
 →「トクだ値とは?

eチケット早特

「eチケット早特」も、新幹線eチケット専用の格安チケットです。こちらはJR西日本のインターネット列車予約「e5489」で扱っています。北陸新幹線のみの設定です。内容は「トクだ値」と同じです。

トクだ値14についてもっと詳しく
 →「eチケット早特とは?

新幹線eチケットのメリットとデメリット

新幹線eチケットは、JR東日本関連の新幹線をインターネット予約で利用したい人には便利なサービスです。

インターネットで新幹線の列車予約ができる点がまず便利ですし、SuicaやPASMOといった、手持ちのICカードで新幹線に乗れるのもメリットです。モバイルSuicaも利用できますから、スマホで乗車も可能です。一方で、ICカードを使わない人も、紙のきっぷを受け取れば利用できます。

年会費が不要な点も大きなメリットです。クレジットカードさえあれば誰でも利用できます。

価格面では、大きなメリットはありません。価格は通常のきっぷとほとんど変わらず、指定席券で200円ほど安くなっているだけです。特定都区市内駅制度が使えないので利用区間によっては通常価格より高く付く場合もあります

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