「スマートEXサービス」の買い方、使い方
「スマートEXサービス」とは、東海道・山陽・九州新幹線のインターネット予約「スマートEX」で購入できる基本的なチケットの名称です。「スマートEX」は会員制(年会費無料)なので、利用するには会員登録が必要です。
スマートEXサービスは、これまでの新幹線の特急券とは異なるルールが適用されます。買い方、使い方などをわかりやすく説明しましょう。
スマートEXサービスの使い方
スマートEXサービスのチケットは、東海道・山陽・九州新幹線の予約サイト「スマートEX」で購入できます。会員登録の後、ネットで好みの新幹線列車を予約し、チケットを購入します。
スマートEXサービスでは、チケットレス乗車と紙のきっぷでの乗車方法が選べます。チケットレス乗車の場合は、SuicaやICOCAといったお手持ちの交通系ICカードを登録して利用します。登録できる交通系ICカードは、Kitaca、PASMO、Suica、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCAの10種類です。
スマートEXサービスでは、これら交通系ICカードを自動改札機にかざすだけで、新幹線に乗ることができます。ただし、スマートEXサービスは東海道・山陽・九州新幹線専用で、その他の新幹線には乗車できません。
スマートEXサービスで紙のきっぷを使う場合は、決済に使用したクレジットカードを駅の指定席券売機で受け取ります。
スマートEXサービスは複数人利用ができます。また、こども料金が設定されています。子どもは半額です。
新幹線駅相互間でしか利用できない
スマートEXサービスでは、乗車券と特急券がセットで発売されます。通常のきっぷと異なり、特急券と乗車券を別々に買うことはできません。そのため、特急券と乗車券は同一区間のみの発売になります。
最大の注意点は、スマートEXは新幹線駅相互間でしか利用できないということです。つまり、新幹線の通っていない新宿駅や渋谷駅、大阪駅などは、スマートEXが利用できません。その場合は、最寄りの新幹線駅まで、別途IC乗車券で運賃を支払うことになります。
具体的にいうと、スマートEXサービスで購入できるのは、東京駅−名古屋駅や、品川駅−新大阪駅という新幹線の駅と駅の間の区間だけです。新宿駅−千種駅や、東京駅−大阪駅といった区間では利用できません。この場合、東京駅−新宿駅、名古屋駅−千種駅、新大阪駅−大阪駅へは、別運賃になります。
通常のきっぷなら、東京駅までのきっぷで新宿駅まで乗れたりします(特定都区市内駅制度)ので、その点はスマートEXサービスは価格的に不利になります。
とはいえ、利用時の利便性としては、ICカードで新宿駅で乗車して、品川駅、新大阪駅の新幹線改札をICカードで抜け、大阪駅でICカードで降りる、ということができますので、紙の乗車券より利便性が劣ることはありません。
スマートEXは、通常のきっぷに比べて、指定席とグリーン席の価格が200円安く設定されています。そのため、東京駅−大阪駅間なら新大阪駅−大阪駅の別運賃を払っても、スマートEXのほうが安くなります。
一方、新宿駅−天王寺駅に行く場合などは、新宿駅−東京駅と新大阪駅−天王寺駅の別運賃が必要となりますので、スマートEXサービスはだいぶ高くなります。
往復割引は適用される
スマートEXサービスには、往復割引が用意されています。往復割引では、片道の距離が601km以上の場合、運賃が1割引となります。往復の期間は最大1ヶ月です。この点は、通常のきっぷより長く設定されていて有利です。
複数人利用の場合
スマートEXサービスは最大6人まで利用することができます。複数人で利用する場合も、事前にICカードを登録しておけば、全員がチケットレス乗車が可能です。
乗り遅れた場合
指定席を購入した列車に乗り遅れた場合、同じ日の後続の新幹線の普通車自由席に乗車できます。
在来線乗り継ぎの注意点
スマートEXサービスでは、新幹線駅で乗車券は打ち切りになります。そのため、在来線に乗り継ぐ場合は、別に乗車券が必要になります。といっても、乗車券もSuicaなど交通系ICカードを使う人が多いでしょうから、改札口は一度のタッチでスルーできます。
このとき、運賃は新幹線と在来線で打ち切られて計算されることに注意してください。